美濃牛

美濃牛 (講談社文庫)

美濃牛 (講談社文庫)

病を癒す力を持つ「奇跡の泉」があるという亀恩洞は、別名を〈鬼隠れの穴〉といい、高賀童子という牛鬼が棲むと伝えられていた。運命の夜、その鍾乳洞前で発見された無惨な遺体は、やがて起こる惨劇の始まりに過ぎなかった。古今東西の物語の意匠と作家へのオマージュが散りばめられた、精密で豊潤な傑作推理小説

田舎の名家の一族が、わらべ唄になぞられて殺されていき、最後は洞窟で…いかにも横溝正史を意識したような内容なんだけど、話の大半は無駄な小ネタだらけで、純粋にミステリーが好きな人には合わない感じがする。個人的は殊能センセーの作品では一番好き。

ネタばれ反転
唯一、石動がまともに名探偵役をこなしている作品なんだよね